グェン ・ ミン・ホアン

NGUYEN   MINH   HOANG

Profile & Message

2011年 ハノイ交通運輸大学橋・道路学科卒業

2012年 来日。日本語学校で日本語の勉強を開始

2014年 日本語学校を卒業後、ビジネス専門学校に進学

2015年3月 就職活動開始

2015年6月       建設会社から内定取得 

自分の日本語にあまり自信がない人でも、就活を進めていけば、日本語が絶対上手になるので、まず日本語を上達させてから就職活動を行おうとは思わずに、どんどんとチャレンジしてみましょう♪

「日本」はどんな国?

1990年代にベトナムの一般家庭によく使われていた日本製の中古自転車や中古のラジオカセット、扇風機等から、私の日本に対する興味は生まれました。

当時、「Made in Japan」と聞くと、何年間使っても絶対に故障しないとても丈夫なものだと皆が思っていました。何を作っても優れている「日本」という国は、どんな国なのだろう?と、不思議に思い、子供だった私はいつの日か日本へ行くことを夢見るようになりました。

2012年4月に大学を卒業した後、日本へ行く夢は実現しました。当初は、日本で就職したいとは全く思っておらず、ただ日本に行って、小さい頃から憧れていた国を自分の身で体験したいと思っていました。

日本での就職を考える

 日本に来て、最初の2年間は日本語学校で勉強しました。

日本に来た目的が「日本という国を体験したい」ということだったので、バイトが忙しくても、学校の文化実習や日本人学生との交流イベントにはこまめに出席して、日本の文化や日本人学生のキャリアに対する考え方を色々と理解しようとしていました。

日本語学校での2年間はあっという間に過ぎましたが、いよいよ卒業時期が迫った時に、日本での就職について考えるようになりました。それまでは学生目線で、日本の色々なことを体験していましたが、それとは違った、社会人の立場からも日本を体験したいと思ったからです。

しかし、当時の自分の社会経験や日本語での会話力等を考えると、すぐに就職することは難しいと思ったので、就職の準備段階として専門学校に進学することにしました。


就職は早い者勝ち

日本での就職を考え始めてからは、「日本で就職するためには、いつから、どうやって準備すればいいか?」を先輩たちによく相談しました。日本の就職活動の全体像を掴む為、一人だけでなく、就職できた何人かの先輩から話を聞いて自分なりに整理しましたが、中でも「就職は早いもの勝ちだ」というある先輩からのアドバイスが一番頭に残りました。


就職活動を早く始めることによって、チャレンジできる回数も増え、就職活動の経験を積むことが出来ます。また、例え失敗しても、その失敗を次に活かす機会が多く残っています。また、早く始めることで面接の練習や、面接の時にアピールできる社会知識を身に付ける準備時間も長くなり、真剣に自分がやりたいことや、自分が目指したいキャリアについてじっくり考えながら、焦らずに仕事を探すことが出来きる、というアドバイスでした。

先輩のアドバイスに従って、専門学校1年目が終わる今年(2015年)の3月から、本格的に就職活動を始めました。日本で就職するためには、「まずN2を取るべきだ」とよく聞きましたが、N2を取ってから就職活動を行うと、就職活動を行える時間が少なくなるので、日本語の勉強と就職活動を同時に進めることにしました。

マイナビやリクナビなどの一般求人サイトから、人材紹介会社のサイトまで色々と登録をしたりして、面接に成功するためのコツを紹介する記事等もたくさん読みましたが、そこである大切なことに気づきました。面接では、文法を間違えずにしゃべることよりも、自分の知識や考え方を自分の言葉で伝えることが重要だということです。

確かに、通常の会話で考えてみると、相手がいくら滑らかにしゃべっていても、自分が面白い、役に立つと感じないと、また次回その人と話したいという気持ちにはなりません。就職活動の面接も、企業の採用担当者と応募者の2人から成り立った「会話」なので、自分の話が面白いと面接官に感じてもらうことがとても大事だと感じました。

そこで、面接では中身のある話しができるように、プレゼンテーションの仕方や、社会の知識等を教わる就活支援勉強会等に参加することにしました。

内定後も大事

就職活動を早めに始めたことで、早速4月にある建築会社から面接の機会を頂くことが出来ました。そして、2回面接を受けた後の6月下旬に無事内定を得ることができました。何度も失敗をして、その失敗を活かして、やっと内定を得るものだと思っていたので、まさか、7月に就職活動が終了することになるとは思ってもいませんでした。


しかし、就活が終わったとしても、卒業後にちゃんと就職先で求められることをやれる自信があるかというと、そうではありませんでした。そこで、卒業するまで自由な時間を有意義に過ごそうと思い、色々なことに取組みました。

まずは、入社後に早く仕事に慣れるように、会社と相談して、現場でインターンシップを受けさせてもらいました。8月の夏休みの1ヶ月間、日曜日を除き、ほぼ毎日朝早くから夕方まで出勤して、とても大変でしたが、仕事の内容を良く理解できるようになり、現場の人や、同僚とも仲良くなれたので、自信がつきました。

そして、日本語の会話力や社会知識をより高めるために、就職活動が終わった後も、以前から参加していた就活支援勉強会に引き続き参加し続けました。ここには、4月から同じく社会人になる友達もたくさんいたので、お互いに4月からの社会人生活に関する悩みを一緒に話し合うことも出来ました。また、建設業界と関係のある会社に入社する友達もいたので、今後の仕事でもお互いに協力できればいいなと思っています。

残り3ヵ月で学生生活が終わりますが、就活を早めに終わらせたからこそ、自由な時間が出来て、社会人になってから役に立つことをいろいろと勉強しておく時間が出来ました。まだまだ不安なことがたくさんありますが、今までの調子で引き続き頑張ろうと思います。

メッセージ

新年まで一週間を切っています。このタイミングで来年の目標を立てる人も少なくないと思いますが、再来年の3月に卒業を控える皆さんは、「就職活動を早めにスタートして、早めに終わらせる」という目標を是非立ててみてください。自分の日本語にあまり自信がない人でも、就活を進めていけば、日本語が絶対上手になるので、まず日本語を上達させてから就職活動を行おうとは思わずに、どんどんとチャレンジしてみましょう。

東京、2015年12月