グエン・ノック・ジエップ

NGUYEN NGOC DIEP

Profile & Message

2010年 ~2014年  フィンランドの大学に留学

2013年 ~ 2014年  8ヶ月間交換留学生として渡米

2015年      ホーチミンに戻り、HR関係の仕事に就く

2016年      ヨガを再開する

2017年      200時間のヨガ講師養成コースを受講し、資格を取得

         社内転勤で来日

2018年      転職をして外資系の人材紹介会社でヘッドハンターとして働く

2022年      会社を退職

         インドへ留学し、21週間のヨガティーチャートレーニングコースを受講

2023年      日本に戻り、ヨガのビジネスを開始する

私の1番の夢は、アイシャヨガを通じて皆さんが内面から豊かなエネルギーを生み出すことで、健康的な生活と幸せを味わえるようになってもらうことです。

この記事を読んでくださった皆さんが、ヨガの練習を行うことで、内面からエネルギーを生み出し、幸せな日々を送れることを願っています

来日前の人生

2017年の社内転勤で日本に来るまで、日本に引っ越して仕事をすることは一切考えていませんでした。

高校卒業後、2010年〜2014年までフィンランドの大学に留学しました。留学に行く前、母は私の健康を心配して、健康に良いといわれるヨガの2ヶ月のクラスを勧めてくれました。私は母を安心させるためにヨガに行きましたが、とても気に入ったので、フィンランド留学中も自宅で簡単なヨガを続けていました。

フィンランドでの4年間の留学が終わった後、アメリカに約8ヶ月交換留学生として行き、カナダに旅行などをしてからベトナムに戻りました。

ベトナムに戻ってからはHRの仕事をしていたが、ストレスを感じることもあったので、ヨガを再開しようと思い、ホーチミン市のヨガスタジオに登録しました。ストレス解消になったので、もっと深く学ぼうと思い、200時間のヨガ講師養成コースを受講して資格を取得しました。HRの仕事を続けながら、空き時間に友人や同僚にヨガを教えたりしました。

上司から日本への転勤の話をされるまで、私の人生は日本とは全く無縁でした。

仕事に全力を尽くす日々

  留学先が欧米だったので、使える言語は英語だけでした。日本語も分からない状態で急に日本に行くのは不安だらけでしたが、日本に来たらとても忙しく、その不安も忘れてしまうほどでした。

私は向上心があり、前向きな性格なので、常に自分の能力を証明したいと思っていました。そのため日本に来た当初は、仕事のためのネットワーク作りに力をいれていました。毎日できるだけ多くの候補者に連絡することを目標としていました。毎日約20名の方に連絡をし、一人ひとりの仕事に対する想いをより深く理解できるよう、じっくりと時間をかけて話をするようにしていました。

転職希望の応募者は忙しいので、夕方から話をすることも多く、夜遅くまで電話をするので、夕食を食べる時間もないくらいでした。週末も休みを取らず、とにかく頑張って仕事をしていました。

忙しい日々を送っていたので、生活リズムが不規則になり、食事もまともに取れず、いつの間にか体もぼろぼろになっていました。2019年の初めごろに、このままでは良くないなと気づき始めました。私は元々、前向きで楽観的な性格でしたが、その時期はいつも不安で消極的な感情になっており、肌の常体も良くなくて、胃腸の調子も悪かったのです。積み重なった不調がのしかかってきた感じでした。何とかしてこの状態から抜け出さなければならないと自分で意識し始めました。

友達の紹介で、私と同じようにヨガの先生資格を持っている先輩と出会いました。彼女は、在日ベトナム人がヘルスケアに対してもっと関心を持てるように、週末にヨガクラスを開催することを考えていて、「一緒にやらないか?」と私を誘ってくれました。何か新しいことをしたいと考えていたので、その誘いを受けて、先輩と他の2人でVietfitというFacebookページを開設し、週末のヨガクラスや運動イベントの開催に取り組んでいました。最初は週末にみんなとコミュニケーションを取れて楽しかったのですが、平日もフル稼働で忙しく、体力が追いつかなくなってきて疲れてしまったので辞めることにしました。そうしてまた前の状態に戻ってしまい、自分は何のために頑張っているのか、思い悩み始めました。

私は多くの人にその悩みを打ち明けました。昔のヨガの先生に相談したら、ヨガに戻ってみることを提案されました。もっとヨガの深いところを学ぶことで、ヒーリングの効果があるので、今の私に役立つと言われました。そしてインドのアイシャヨガセンターを紹介され、そこで深く学ぶのが良いかもしれないと彼女は提案してくれました。

そこに通うのは21週間かかるし、費用も1万ドルくらいかかるので、興味はあってもすぐには行けません。私は他にヒーリングの方法があるかとまた探し始めました。

自分自身をヒーリングする

ちょうどこの時期に、友達に紹介された今の主人と出会いました。私たちはとても気が合って、自分の考えをお互いに共有することができました。2020年8月に彼と結婚して、自分の生活のバランスを取り戻したいことを話すと、サポートをしてくれました。

私は外とのコミュニケーションを徐々に減らして、自分と向き合う時間を多く確保することでバランスを取り戻そうとしました。

コロナ禍になり、リモートワークに切り替わったことで、以前は食事を取る時間もないくらいでしたが、生活のための時間を調整出来るようになってきました。

どんなに忙しくても週に3回以上、1回は1時間以上は自分の体のために、軽い運動をするようにしました。

夕方になったら、夫と2人で30分だけでも散歩して、リフレッシュする時間を取ったりしていました。他の方法も色々試し、自分のためにリフレッシュの時間を設けられるように心がけていました。

また、コロナのタイミングで、植木鉢を育てたり、読書の時間も増やすことが出来ました。今までしてこなかった、自分の成長のための本なども読んだりして、前よりも自分と向き合う時間が取れるようになりました。

そのおかげで、体調も良くなり仕事も捗りました。

新しい方向性を見つける

2020年の変化のおかげで、色んなことが良くなりました。2021年には、より多くの候補者に適職を紹介できたり、大企業との契約も結びました。会社では一番売り上げをもたらした人材になり、2回の昇進をして副社長補佐になりました。入社してからずっと憧れのポジションでしたが、実際にそのポジションに就いてみると、そんなに嬉しくない気持ちになりました。そこで、本当に自分は何がしたいのか?ということを考えるようになったのです。よく考えた結果、昔紹介されて興味があった、Isha Yoga Centerに今度こそ勉強に行こうかなと思う気持ちが強くなりました。

いきなりインドに行くことはできないので、日本国内でアイシャヨガを教えてくれる所を見つけて、3回のワークショップに参加しました。ヨガは何年間もやってきましたが、今までとは全く違う初めての体験で、これまで感じたことがない感覚でリフレッシュができました。

ワークショップ後に自分でも続けていったら、さわやかな気持ちで過ごすことができるようになり、仕事にも集中できました。睡眠時間が減っても、夕方に疲れを感じにくくなったのです。さらには、高校生の時から悩んでいた片頭痛も良くなって、生活の質がどんどん変化していくのを実感できました。

今まで試した様々な運動とは違うことを感じ、ヨガをもっと練習するようになりました。以前は落ち込むこともよくありましたが、そんなことも少なくなりました。アイシャヨガを色んな人に届けられたらと考え、そのためにはもっと深く学ぶ必要があると思い、インドに行って勉強することを決めました。

この決断をするにあたって、色々と悩みました。なぜなら夫と結婚してまだ1年でしたが、インドに行ったら半年間も離れることになります。しかし夫は応援してくれたので、自信を持って仕事を辞めたいことを上司に相談できました。上司はとても驚き、インドがいかに危ない場所かと話をしてくれました。

しかし若いうちにチャレンジしてみたいと思い、私の計画をしっかりと伝えたことで、上司も退職を認めてくれました。

インドのアイシャヨガセンターでの貴重な経験

2020年5月、会社を退職後にインドへ行き、3週間のプログラムを受講しました。そのコースは世界中から800人が受講しており、15歳〜70歳までの方々がいました。

インドに行く前は、皆が治安が悪いなどと言っていましたが、穏やかで居心地が良かったです。

先生方も私たちにインタビューをして、このプログラムを乗り越えられるかどうかの適性を見てくれました。他の方々は、アイシャヨガに関わって来た人たちでしたが、私は経験が浅かったので、本当に本気かという所を見られましたが、無事に入学できました。

半年間毎日、朝起きて3時〜22時くらいまで毎日ヨガをしました。食事も1日2食でベジタリアンフードのみでした。

苦手なことがあったら、その苦手を克服するまで、毎日それを行うなど、厳しい訓練もありました。しかし、そのおかげで自分の嫌なことなども出来るようになっていきました。

1日8時間はヨガで、その他の時間は医療や思考、コミュニケーション、教え方などを学び、試験もありました。実際にヨガのクラスで、先生として教える練習もあり、トラブルがあった場合の対応方法なども学びました。

Isha Yoga Centerで過ごした半年間は、自分の内面から健全に変化を感じられました。エネルギーや心が毎日再生されて、良い状態になっていることが分かりました。ヨガはただのスポーツではなく、ライフスタイルだなと改めて感じることが出来たのです。


メッセージ

インドで21週間過ごし、2023年1月に日本に戻ってきて、アイシャヨガの資格を取得した数人のベトナム人の仲間と、Amla Yogaという新しいブランドを立ち上げて、ベトナムと日本の人々へ古来からあるHatha Yogaを伝えたいと思っています。

日本にいるベトナム人だけでなく、アジアや全世界にいる方々にも届けたいと考えています。オンラインとオフラインのワークショップを通じて、皆が自宅で毎日正確に練習できるような環境を準備しています。そういった練習を通じて、皆さんが自分としっかり向き合うことができ、慢性的な病気やメンタルの問題を内側から解決できるようにしていきたいです。

自分のブランドを成長させるためには、マーケティングやブランディング方法などを勉強して身に付けなければいけないと思っています。日々勉強することで、新しい発見をたくさん得ることができ、有意義な時間を送れているのでありがたく感じています。

私の1番の夢は、アイシャヨガを通じて皆さんが内面から豊かなエネルギーを生み出すことで、健康的な生活と幸せを味わえるようになってもらうことです。

『太陽の光は望むだけでは入ってきません。窓を明けるから入ってくるのです。』

ーアイシャヨガ設立者 サドゥグル

この記事を読んでくださった皆さんが、ヨガの練習を行うことで、内面からエネルギーを生み出し、幸せな日々を送れることを願っています。

日本、2023年2