異文化コミュニケーション
研修
べトナム人と一緒に仕事する現場で日本人社員はしばしばストレスを感じているようです。ストレスの原因は様々ですが、中でも「異文化コミュニケーションの問題」によるものが原因となることが少なくないです。相手の言語能力(日本語能力)だけではなく、非言語要素(例えば、顔の表現、態度、行動)などもコミュニケ―ションの大部分を占めています。
MP研究会では15年間以上にわたりベトナム人と日本企業の橋渡しをしてきましたが、上記の「異文化コミュニケーション問題」にしばしば直面してきました。その経験をもとに、独自に研究を重ねて、「異文化コミュニケーション研修」を行なっています。
研修の目的は、日本人社員がベトナム人社員の特徴・考え方を理解し、より良いコミュニケーションの取り方を実現できるようにすることです。
そうすることで、日本人社員が抱えているストレスや不安感(伝わっているかわからない、態度の意味が分からないなど)を減らすことができると考えます。
日本人社員とベトナム人社員がより安全で、より効率に、より楽しく仕事できるように致します。
・研修の時間:2〜3時間程度
・対象:①ベトナム人社員と現場を共にする社員、②総務・人事等社員、③幹部社員
(①②③優先順位)
ご希望がございましたら、「お問い合わせ」リンクでお願いします。
研修の内容
1 挨拶・日本人の働き方や意識
日本従来の仕事観を再認識する
下積み時代、上司は背中で語る、技術は先輩を見て盗むもの、周りを見て仕事を見つける、たたき上げの文化
2 異文化問題を理解
そして日越の文化的差異を理解する
① ベトナムのことを15分で紹介:歴史、現代の経済・社会
② 外国人から見る日本文化の特徴:高文脈文化(ハイコンテクスト)
③ ベトナムと日本の文化比較
・仕事の考え方や価値観
・コミュニケーション
・情報伝達の主体
3 情報の伝え方
① 曖昧な表現を避けよう!
・ベトナム語と日本語の文法
・「主語+動詞+目的語」のベトナム語と「目的語+動詞」の日本語
・曖昧な表現を徹底的に避ける:「大丈夫です」「結構です」
・5W3Hを徹底的に利用する
② 数字で表すと理解しやすい:長さ、距離、大きさなど
③ 数字で表せないこと(綺麗さ、汚さ、良さ、悪さ)
4 意思の伝え方
① やってもらいたいこと:「そのまま」伝える
② やってはいけないこと:一貫性のある言い方をする
③ 理解したか不安なこと:5W3Hを使って何度も聞く 、同じミスをさせない工夫
5(感情の伝え方)褒め方
① 相手をよく観察する
② シンプルに褒めること
③ 具体的に褒めること
・なぜ「日本語が上手ですね」はNGなのか?
・なぜ褒めるだけではNGなのか?
④ 間接的に褒めると相手はより嬉しい
⑤ メンツを大切にするベトナム人は人前で褒める
⑥ 比較して褒めるのはよくない
⑦ 褒めすぎるのもNG
6(感情の伝え方)怒る/叱る
① 本当の気持ちを伝えること
・「表情に出さない= かっこいい」という考え方はNG!
・技能実習生の声「無視されることは辛い」
・気持ちを伝えることが原則!
② 行動ではなく、整理して言葉で伝える!
③ 相手の人間性・能力を否定しないこと
④具体的・客観的に叱ること
・なぜ「形容詞」を使わない方がいいのか?
⑤ 叱るときに他人・動物と比較することはNG
⑥ 怒る相手に直接に伝えること
⑦ 「皮肉」の言い方をやめましょう!
⑧ 使わない方がいい叱る言葉のリスト
7(感情の伝え方)モチベーション
① 共感 vs.同感
・実習生に自分の仕事のやり甲斐について話したことがありますか?どんな話ですか?
・実習生にご自身の新人時代(仕事を始めたとき、実習生と同じ年齢のとき等)に
どのような 失敗をして、どう乗り越えたか話したことがありますか?
② 仕事の意義
・現場におけるそれぞれの作業の意味
・日本の「職人精神(職人として働く心構え)」とのこと
・日本技術の特徴・歴史について
・ベトナムには同じ技術はあるか、またはどんな技術なのか話したことがありますか?
③ 仕事の将来性又は相手の将来
・技能実習生の将来/希望/夢について話していますか?
・帰国後、この技術を生かせるかどうか話していますか?
8 ワーク
研修で学んだ知識を基にワークを行う(現場で実践するためにワークを実施)
・例1:短い言葉で細かく指示を出す
・例2:表現が難しいとき
・例3:褒める言葉がけ
・例4:指示通りにしていないときの叱り方
・例5:共感?同情?