【特定技能ビザ】留学生から特定技能へ どんな書類が必要なの?
~Part1 国民健康保険料について~
2022/04/22
特定技能の制度が始まってから、特定技能分野で働きたい外国人留学生も増えてきています。しかし、従来の技術・人文知識・国際業務のビザ申請と特定技能のビザ申請とでは必要な書類が異なります。たとえば、課税証明書や納税証明書、国民健康保険料や年金の領収書など、特定技能だけ必要な書類があります。
まずは外国人留学生が特定技能に変更申請する際にどのような書類が必要なのかチェックしましょう。
【外国人留学生が特定技能へ在留資格の変更 基本書類】
①健康診断書
②住民税の課税証明書(直近1年分)
③住民税の納税証明書(直近1年分)
④源泉徴収票の写し ※課税証明書の給与所得と一致する必要あり
⑤国民健康保険証の写し
⑥国民健康保険料(税)納付証明書
⑦国民年金保険料領収書の写し もしくは、被保険者記録照会(納付Ⅱ)(被保険者記録照会回答票を含む)
⑧日本語能力試験の結果(N4相当以上)
⑨特定技能 技能評価試験や日本語評価試験の合格証
①~⑨の書類は基本書類です。こちらは出入国在留管理局のHPにも情報がありますのでご確認ください。
こちらの書類、よく外国人留学生から「どうしたらいいの?」、「書類がもらえない…」という相談を受けます。そこで今回、外国人留学生たちがとくに困るポイント3つについて説明していきます。
<外国人留学生が困るポイント>
①国民健康保険料を払っていない
➡・市町村区役所で払わないといけません!
・金額が大きすぎて一度に支払うことができない場合
②国民年金を納めていない
➡・「国民年金保険料の学生納付特例制度」を利用しよう!
・どうやって「国民年金保険料の学生納付特例制度」を申請したらいいの?
・「参考様式1-26号 公的義務履行に関する誓約書」も提出する必要があります
・日本語学校の留学生は免除されます
③課税証明書の給与所得と源泉徴収票の金額が一致しない
➡・たくさんアルバイトをしていて、どこでアルバイトしたかわからない!
・アルバイト先からどうやって源泉徴収票をもらうの?
・複数アルバイトをしていたら「確定申告」しましょう
この困ったポイントにもある「国民健康保険」や「国民年金」は、制度を理解しておらず、未払いであるケースが多々あります。特定技能へ移行する際の要件として社会保険制度上の義務が履行されているかどうかがみられるため、対応しなければいけません。
今回は「①国民健康保険料を払っていない」についてどのように対応したらよいのか解説します。「②国民年金保を納めていない」、③「課税証明書の給与所得と源泉徴収票の金額が一致しない」はこちらをご覧ください。
①国民健康保険料を払っていない
市町村区役所で保険料を支払わないといけません!
市町村区役所で納付証明書を申請した際に「〇〇円滞納(未納)です」と担当者の人から言われ、「えっ、国民健康保険料を払うの!?」と驚く留学生もいます。
国民健康保険料はその市町村に住民登録をしている以上、毎月支払いの義務があり、外国人留学生も同様です。自宅に届いた納付証明書を捨ててしまった人もいると思いますが、捨ててしまった場合は役所で保険料を支払ってください。保険料を支払い、付証明書を取得しなければ原則、ビザ申請は難しいと考えてください。
また中には滞納期間が長く、想像よりも大きい金額を支払わないといけないという人もいるので要注意です。
金額が大きすぎて一度に支払うことができない場合
一度、市町村区役所に相談してください。原則、一括支払いですが、分割払いを認めてくれる場合もあります。分割払いを認められた場合は「参考様式1-26号 公的義務履行に関する誓約書」にその旨、記載する必要があります。分割払いが認められない場合は、受け入れ企業などに相談してください。
国民健康保険料のポイントは以上です。困ったら是非、市町村区役所に相談してみてください。
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