ベトナム観光学部設置大学にて『OMOTENASHIプロジェクト』を開講しました!

2018/12/03

ベトナム人就職支援NPO法人MP研究会(MPKEN)が「OMOTENASHI プロジェクト」を開催

~ベトナムの大学生が観光立国日本のインバウンド事業を支える~


MPKENでは2018年11月、日本の観光業界への就職を目指して観光学を専攻するベトナム人大学生を対象とした『OMOTENASHIプロジェクト』をベトナム・ハノイ市とホーチミン市で開催しました。

『OMOTENASHIプロジェクト』は、観光学部に所属するベトナム人大学生の就職支援と、日本の地方ホテル業界のさらなる活性化を一貫として目指す支援事業の1つとして実施しています。

 日本のホスピタリティ精神の旺盛さと、観光資源の豊富さは世界的に有名であり、訪日観光客の数はますます増加していく一方です。ですがその反面、日本の少子高齢化や若者の都会への移住率が高まっていることによって、地方における労働人口は減少の一歩を辿っています。日本の訪日観光客の増加と地方ホテル業界の人手不足の増加が反比例する中、ベトナム語と英語、さらには日本語でのコミュニケーションが可能なベトナム人留学生の必要性が高まっていくと思います。

 そこで、MPKENでは観光学を主専攻とする大学生を日本の地方ホテル業界へ輩出するため、日本語教育、日本のホテル業界におけるマナーや知識を学ぶことができる講座を2018年12月より開講しました!

 こちらの講座は、ベトナム・ハノイ市にある「タンロン大学」と、ホーチミン市にある「ヴァンラン大学」の2大学で開講されています。MPKENは上記2大学と2018年6月にMOU(基本合意書)を結び、協同して『OMOTENASHIプロジェクト』の推進活動を行っています。

 上記2大学では観光学部を設置しており、ツアーオペレーターや企画・マーケティング、ホテルフロント・サービススタッフとして必要な座学と実習を4年間通して習得することができます。学生はそれらを履修しながらMPKENの『OMOTENASHIプロジェクト』も受講し、日本語の習得も目指しています。

 『OMOTENASHIプロジェクト』で開講している日本語教育は「日本語能力試験(JLPT)をN3取得すること」を目標に実施しています。

 日本語教育においてはアルファ国際学院(本校所在地:東京都千代田区)と業務提携をして行っています。アルファ国際学院で日本語教師養成講座を受講している日本人日本語教員をベトナム現地へ派遣して、日本語のみで授業を実施しています。主な授業内容はJLPT N3対策はもちろんのこと、サービス業界における専門用語や会話(敬語)、そして漢字の習得などを授業に取り入れています。

 現在までに各大学で訳30名が受講をしています。クラスでは、2019年12月実施のJLPT N3に合格することを目標に、クラスメイト同士が切磋琢磨し合いながらレベルアップできる学習環境の提供に、MPKENでは準備を進めています。

 『OMOTENASHIプロジェクト』では定期的に日本のホテル業界企業を招聘して、学生たちと面談、面接会をする機会も設けています。学生と企業双方が日本での就職や採用について理解を深め、また文化や習慣も知ることができる機会として、満足の声を学生たちからいただいています。

 面接会を通して、学生が大学の卒業証明書とN3を取得した後、日本企業側からの採用を受けることができ、さらに入国手続きを行うことができるようになります。

 開催まで2年を切った2020年の東京オリンピック、そして、2025年の開催が決まった大阪万博によって、訪日観光客はさらに増加することでしょう。そのため、母国での実習経験と知識を身につけ、尚且つ3か国語を使いこなすベトナム人大学生は、日本のホテル業界への大きな戦力となるはずです。

 日本のホテル業界への就職を目指す学生の志と、日本のインバウンド業界における今後の観光経済発展の熱意をつなぐ架け橋として、MPKENでは活動を続けて参ります。日本の地方活性化そして、おもてなし産業発展にベトナム人がこれから大きな力となります!